30日

山海倶楽部MUSIC LIVE vol.11無事終了致しました。
二桁になり、ただのお店でのちょっとしたライブではなくなって参りました。

音楽に上下はないと思いつつも感じざるを得ないのが、山海倶楽部にて共演してくれる仲間達は揃いも揃って技術力が本当に高く、かつ音を本気で追い求め楽しむことのできる人達だということです。
そんなメンバーが『山海倶楽部はやりがいがある本番だ』と言ってくれることに毎回感謝してなりません。

今回は初めての弦楽四重奏でした。
3月にMUSIC LIVE10回を終え、お客様もだんだんとお見かけしたことのある方々が集ってくださるようになり、また新たに訪れてくださる方にはこれを機に山海倶楽部の仲間になって欲しいと更に強く願うようになり、それに伴い音楽の内容も今まで以上に深く考えるようになりました。

難しい和音や理解しがたい不協和音を、それでも尚不思議と納得のいく音楽に完成してくださっているのが、日本が誇る作曲家久石譲さんの作風だと感じておりましたが、今回はそれを恐れ多くまた微力ながら演奏でも後押しできたように感じます。

演奏活動を行う中で、
『綺麗な音や聴いたことのある音楽=良いもの』
とお考えの方を多くお見受けしますが、実際こちら側の演奏やアプローチの仕方でそれはいくらでも覆すことができるのだと、ありがたいことにお客様のお顔を拝見することで教えられます。

「あれは何という曲?すてきだね」
とお声かけ頂くと演奏者冥利に尽きるというものです。

また私自身は日頃から、ヴィオラやチェロに興味を持って頂くことを課題の一つと心に留めており、弦楽四重奏を編曲させていただく際、ヴァイオリン以外がいかに魅力的に存在できるかということに頭を悩ませます。
最近よく使用させて頂いている白石雅也さんの編曲は、弦楽四重奏の個々の楽器の魅力のバランスが素晴らしく、弾いていながら他の楽器の音に聴き惚れる瞬間すら訪れることが多々あります。

今回たくさんのお客様が、
「ヴィオラってあんな音なんだ!」
「チェロ良いねえ!」
と仰ってくださり、それはとても嬉しい出来事でした。

素敵な音色を奏でてくれる奏者の皆の素晴らしさです。

……と、なんだか今回は自分の中で大きな収穫とも言うべき山海倶楽部MUSIC LIVEとなりました。

いつもお越しくださる皆様、今回初めて出会ってくださった皆様、応援のお声をくださった皆様、本当にありがとうございました。

今後もずっとずっと続くコンサートです。
末永いお付き合いをよろしくお願い致しますね。

次回は7月11日(土)。
ピアニスト徳山美佳氏とのデュオです。
どんどんハードルが上がりつつあり演者からするとかなり冷や汗モノでございます。

P.S.
今回は幼馴染で、山海倶楽部にも一度出て頂いたチェリストが聴きに来てくれました。
僅か50センチほどの距離で(←)聴かれていたので少し緊張しましたが、久しぶりに会えたことも、演奏を聴いてもらえた事もとっても嬉しかったです。
両親も久々に彼に会えて喜んでおりました。
コンサートをきっかけに会えていなかった人に会えるのも素敵なことの一つだなと思いました。