23日

カフェマリアミュージックコレクション on 名曲チャンネル配信コンサートが終了しました。
たくさんの皆様がご覧くださり、温かい優しい時間が過ぎていきました。
一緒に過ごしてくださった皆様、本当にありがとうございました。

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この日は、相方の徳山美佳さん(以下美佳ちゃん)が産休に入る最後のコンサートでした。

美佳ちゃんと私は、高校の同級生。
3年間同じクラスで、でもほとんど話さなかったなぁ。
大学の進路は別々になり、卒業し、お仕事を始めて少し経った頃24.5歳かな?音楽の現場で再開することとなりました。

そこから始まった美佳ちゃんとの音楽の世界は、ものすごく濃いものでした。
普段とても寡黙で自己主張の少ない彼女ですが、その中身が見えてくると、考え方や音楽の感じ方、方向性、私達はこれまで交わってこなかっただけで、色んなものが実は似ているのだなと思いました。

私に無い不思議な魅力をもつ美佳ちゃんが大好きで、若い時分はロックやポップス、オリジナルなど、これまでにやったことの無い音楽を一緒に手探りで経験しました。
2018年一年間ずっと一人で考えていたYouTube名曲チャンネルの案を彼女に打ち明けた時、「素敵だね。私で良ければ何でもするからね。」と受け止めてくれたことがきっかけになって、2019年に名曲チャンネルをスタートしました。

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そこからはあっという間でした。
二人の世界が形になり、それが板付くのに時間はかからなかったように思います。
言葉の少ない彼女だからこそ、出てくる音楽にものすごく意思があり、一緒に音楽を作る作業が楽しくて仕方ありませんでした。
フィーリングが似ているから、ほぼ手直しなしで一発撮りが叶う日もあり、撮影中に起きるすべてが奇跡みたいにキラキラ輝いていました。
その頃私たちはもう30歳になっていたけど、それは間違いなく青春みたいな、そんなかけがえのない奇跡的な音楽の体験でした。

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そんな彼女が、これから新しい人生をスタートさせます。
その知らせを聞いた時、嬉しくて嬉しくて家で一人泣いてしまったのを覚えています。
親でも姉妹でも恋人でも無いのに、彼女の身体を心配し過ぎたり。(ウザかっただろうな笑)
ある意味でパートナーという意識が強くなっていたのかもしれません。

そして、だんだんとお腹が大きくなってきた頃、ふと現実が頭を過りました。
〜もしかして、もう美佳ちゃんと音楽ができなくなるのでは?〜
気づいた日は、もう一度涙が出ました。(気づくの遅かったな笑)
幸せな、でも、どうしようもなく寂しい気持ち。

彼女の音楽が本当に好きだし、私だけじゃ無くそう思ってくれる人たちのことを知っているから、帰ってきて欲しいという本音を隠し切れないけれど、
でもきっと、美佳ちゃんのあの唯一無二のふんわり優しい時間の全てを、音にして伝えにきてくれる日が、またいつか来る気がしているから、皆で別段期待もせずに待っています。

今はとにかく、大切な親友の一人として、生まれてくる新しい親友を心待ちに、ゆっくりと彼女のペースで新しい青春を楽しんでほしいです。

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音楽の良いところは、その全てが音になること。
練習時間や楽器に触れている時間だけが音楽ではないこと。
生きて感じて過ごす時間の全てが音になる。
だから幸せに生きなさいと言ってくれた師匠の言葉を思い出す。

幸せでいてほしい。
いつかまた、音を重ねた時、幸せなんだなと感じたいです。

私も、今の自分にできること、寄り添ってくれる人たちと、幸せに時を重ねていたい。
その全てが私の音になるから。

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え、なにこのおセンチ日記。(赤面)

私にとって、たぶん私達にとって、一つの章が幕を閉じた日でした。
それぞれの次章を過ごすのが、今はとても楽しみです。

幸せでいようね。